IPO用語集
その他
CFO | IFRS | IPO | ||
IR | J-Adviser | J-SOX | ||
MBO | M&A | PER | ||
ROA | ROE |
CFO
「Chief Financial Officer」の略。日本語では「最高財務責任者」と訳される。文字通り、企業の財務面における責任者を担い、財務はもちろん、場合によっては経理の管理及び戦略を練ることが主な職務となる。CEOやCOOと並び、取締役会の一員となって企業のトップマネジメントを執り行うことが多い。上場準備企業においては、遅くとも「直前前期」の期初には人材を確保できていることが望ましく、組織の規模によっては、管理部長や経理財務部長を兼務していることも珍しくない。経歴は、公認会計士資格者や、最近では外資金融出身者もIPOベンチャーのCFOとして活躍している。
IFRS
「International Financial Reporting Standards」(国際財務報告基準)の略。国際会計基準審議会(IASB)が設定した、国際的に単一を目的とした会計基準のこと。「国際会計基準」ともいい、読み方は「イファース」、「アイファース」、「アイエフアールエス」。EUで全ての上場企業に適用されているのを始め、適用国は100カ国を超える。日本では任意開示は始まっているが、強制適用については議論が進んでいる(保留されている)状況。「IFRS」による新規上場は上場スキームが難しいこともありまだまだ少ないが、グローバルオファリングや海外投資家の投資を容易にするメリットもあり、2013年6月に、IFRS適用要件が緩和されてから毎年数社が上場している。
IPO
「Initial Public Offering」の略称。「新規株式公開」のこと。
IR
Investor Relationsの略で、投資家向けの広報活動のこと。株主や投資家が必要とする情報をすばやく的確に提供することで、株主や投資家に対し、企業活動全般の理解を深めてもらうことを目的とする。企業説明会や紙媒体はもちろん、インターネットなどを通じて、投資判断に必要な情報を公開する。事業年度終了後に作成し報告するアニュアルレポートの発行もIR活動の一つ。消費者や顧客向けの広報「PR」とは提供する情報が異なるが、部署としては、広報・IRを一緒にしたり、または経営企画部門にスタッフを配置することが多い。
J-Adviser
「TOKYO PRO Market」への新規上場申請者の上場適格性の審査や、上場後の担当会社に対し、助言指導を行う東京証券取引所から承認を受けたアドバイザーのこと。2018年6月現在、証券会社を中心に、計10社が認定を取得している。「TOKYO PRO Market」は、東京証券取引所が運営する「プロ向け市場」で、既存の市場にあるような上場要件(株主数、利益、成長性、開示義務等)を緩和・撤廃することで、日本及びアジアの成長企業に資金調達の機会を提供することを目的としている。
J-SOX
「内部統制報告制度」の別の呼び方のこと。
MBO
「Management Buyout」の略称。M&Aの手法のひとつで、会社の経営陣が、金融支援を受けることによって、自ら自社の株式や一事業部門を買収し、会社から独立する手法のこと。株式公開のメリットが薄れた上場会社が、会社自ら非上場化するための手段として活用されることもある。
M&A
「Merger and Acquisition」略称。企業の合併・買収のこと。 企業全体の合併・買収だけでなく、株式譲渡・新株引受・株式交換、事業譲渡、合併、会社分割などの様々な手法があり、特定の事業の譲渡やゆるやかな資本業務提携などを含めた広い意味での企業提携の総称として使われることもある。
PER
「Price Earnings Ratio」の略称。日本語では「株価収益率」と訳される。株価と企業の収益力を比較することによって株式の投資価値を判断する際に利用される尺度。(時価総額)÷(純利益)、もしくは、(株価)÷(一株当たり利益(EPS))で算出される。企業の成長期待度を表すもので、IPO準備の際には同業種で類似企業のPERを参考にすることで、資金調達やキャピタルゲインをイメージすることができる。
ROA
「Return On Asset」の略称。日本語では、「総資産利益率」と訳される。利益を総資産(総資本)で除した、総合的な収益性の財務指標のこと。企業に投下された総資産(総資本)が、利益獲得のためにどれほど効率的に利用されているかを表す。「ROA」を高めることは、利益率の改善(費用・コストの削減)又は回転率の上昇(売上高の増加)によって実現される。 米国では、企業の収益性を判定するのに「ROA」ないしは「ROE」が用いられることが多い。
ROE
「Return On Equity」の略称。日本語では「自己資本利益率」と訳される。企業の自己資本対する当期純利益の割合を表した数値。(当期純利益)÷(自己資本)または(EPS(一株当たり利益))÷(BPS(一株当たり純資産))で算出される。 米国では株主構成に機関投資家が増加し、これらの投資家が「投下した資本に対し、企業がどれだけの利潤を上げられるのか」という点を重視したことも背景となって、最も重要視される財務指標となった。