インタビュー&コラム
INTERVIEW

『「CFOは経営の羅針盤」思考の背景にあるキャリアストーリー』CFOインタビュー


主に、電子書籍や動画配信に実績と強みを持ち、新規サービス立ち上げや、既存サーバーの乗り換えに係る各関連業務を、将来の運用保守・サービス拡大を見据えてワンストップで提供している株式会社Link-U。

サーバー開発‐アプリケーション開発‐運用まですべて手掛け、大手企業との提携事業も多い同社の取締役CFO志村優太氏にお話を伺った。 

ビジネス募集を目にしてスタートした、電子書籍・コンテンツ配信事業

― 2019年7月18日に上場されたばかりですが、事業は初めから現在の形を取っていたのですか?

当初は、基本的にサーバー関連の業務を請け負っていたのですが、小学館さんのマンガワン編集部 というところのビジネス募集を見て、応募してコンペに参加し、採択されたのがきっかけでサーバ業務に加えて「マンガワン」というマンガ配信コンテンツを、小学館さんと共同で始めました。

そこから、現在はスクウェア・エニックス さんとの「マンガUP !」、白泉社さんとの「マンガpark」、集英社さんとの「マンガMee」と、幅広く携わらせていただいています。これによって電子書籍やコンテンツ配信も強みになりましたし、弊社はサーバーをオンプレミスで持っているので、サーバー開発からアプリ開発、運用保守まで一気通貫して行うことが出来るのも強みかなと思います。

― ビジネスコンテストから現在の主要事業が出来たのですね。サーバー開発からとなると、社内にはエンジニアの方も多く専門用語も飛び交っていることと思いますが、志村さんは前職の監査法人時代から、IT領域に強かったのですか?

全くそんなことはなかったですね。最初は話している言葉が分からなくて、入社してから基本情報処理技術者の資格を取ったくらいです。そのおかげもあって、今ではだいぶ理解して話が出来るようになりましたね。

「就活の武器」として会計士資格を取得、その後監査法人に入所して学んだこと

― 会計士を目指したのは、学生時代からですか?

そうですね。ただ、最初から会計や財務に興味があったわけではないんです。

大学2年生のときに、もうすぐ就職活動をしなければと思ったとき、自分には武器が何もないなと思ったんですよね。それで資格が欲しいなと思うようになって。何の資格が良いかなと考えたときに、需要と供給を考えて合格が難しい資格が良いと思い、会計士を選びました。

大学入試が終わってから「もう絶対受験勉強なんてしたくない」と思っていたのに、1年ちょっとでその決意は忘れていましたね(笑)会計の勉強がおもしろかったのと、リターンがあると思えていたから継続出来たところもあります。

勉強期間は、朝から予備校に引きこもって、1日10時間くらい勉強していました。最初の1年はあまり身に付いた感覚はなかったのですが、1年を超えて急に伸びていって、結果的に大学4年生の時に公認会計士の資格を取得出来ました。

― 1日10時間とはすごいです!無事資格を取って、新卒で有限責任監査法人トーマツへ入所されましたが、監査法人ではどんな経験が出来ましたか?

3年弱ほどの在籍期間で、会計や財務の基礎知識を大いに学べました。監査のときにやるべきことも、もちろん一通り経験して学びましたので、その経験は今、自分が事業会社の財務責任者として仕事をする上で、とても役立っています。