インタビュー&コラム
INTERVIEW

『CEO経験から、ベンチャー企業CFOとなり、上場へ。』CFOインタビュー


アマゾンウェブ サービス(AWS) パートナーネットワーク(APN)の最上位であるプレミアコンサルティングパートナーを2014年から継続して取得している株式会社サーバーワークス。

提案・設計構築から運用まで、ワンストップでサービスを提供しており、700社を超える実績を誇る同社を2019年3月に上場に導いた、取締役CAO大塩啓行氏にお話を伺った。

大企業からベンチャーへ、安定よりも、物事を自分で動かすことを優先したキャリア選択

― 今までのキャリアを順番にお伺いしていきたいのですが、神戸大学を卒業後、丸紅株式会社に入社されていますね。入社された理由は何だったのでしょうか?

尊敬する叔父が商社勤務でしたので、小さな頃から商社マンになりたいと決めていました。丸紅は業務が幅広いのでたくさんの経験が出来るだろうと思いました。入社後は、ITを活用した営業部門やグループ企業の業務プロセスの合理化、ITを活用した商社機能の企画・導入支援等に関わるなど、様々な経験を積み重ねることができたと思います。

― 今までのキャリアを順番にお伺いしていきたいのですが、神戸大学を卒業後、丸紅株式会社に入社されていますね。入社された理由は何だったのでしょうか?

色々経験するうちに自分自身で物事を決めて動いてみたいと思う気持ちが強くなりました。丸紅の中で意思決定に加われるようになるまでには長く時間がかかりそうだと思ったので、次の転職先にはベンチャー企業を選んだんです。

― 思い切った転職ですね。実際、転職先のベンチャー企業では希望通りの働き方が出来たのでしょうか?

その会社はソフトウエアの開発会社で、立ち上げ期に入社しましたので、自分で意思決定もできましたし、自分で決めたことは自分でやることがとても多かったです。海外駐在や初めてのIPOも経験しました。

映像系の会社を起業、その後サーバーワークスにジョインするきっかけとは

― 丸紅のときとはまた違う、様々なご経験をされたのですね。その後は、ご自分で会社を起こされていますね。

そうなんです。映像圧縮技術のR&Dを手掛ける会社を10年やりました。

起業と同時に大学院に入学してMBA取得を目指したのですが、大学院が全日制で夕方までの授業を終えてから会社に戻って残務をこなす日々でしたので疲弊してしまって(笑)二兎追う者は一兎も得ず、とステークホルダーから心配の声もあがっていたので、大学院は中退しました。

会社のほうは、YouTubeの登場、その後のGoogleによる買収など、映像/IT業界の時流が劇的に変化したり、リーマンショックがあったりと事業のマネタイズが難しくなり畳むことになりました。

サーバーワークスにジョインしたのはこの後です。

― サーバーワークスへのジョインのきっかけは何だったのですか?

社長の大石からの誘いですね。大石とは実は丸紅時代からの顔見知りで、部署は違いましたが私の1年後輩にあたります。その後、お互いに会社を辞めて起業して、経営や社員についての相談だったり、情報共有だったりをする間柄になっていました。

ある日突然、大石からランチに誘われたんです。会社を大きくしたい、上場したいと打ち明けられ、一緒にやってくれないか?と誘ってもらったんです。今までの経験から上場は慎重に考えたほうがいいよと最初は反対したんですが、大石の人柄とAWSが秘める可能性にかけてジョインすることを決めました。