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INTERVIEW

シリーズAとは?いつ・いくら・誰から調達する?他の投資ラウンドとの違いも解説


シリーズAとは?

目次本記事の内容

  1. 投資ラウンドとは
  2. 各ラウンドの特徴
  3. 投資者(VC、CVC、金融機関)別のメリットデメリット
  4. 資金調達時の留意点
  5. シリーズAの成功事例・失敗事例
  6. 資金調達のプロセス
  7. 資金調達を成功させるために
  8. PR:おすすめ経営分析のサービス一覧

1.投資ラウンドとは

投資家が企業の成長ステージに応じて出資するフェーズのことを「投資ラウンド」と呼びます。一般的に、投資ラウンドはプレシード、シード、シリーズA、シリーズB以降に分類され、各ラウンドで投資家の関与度、投資金額、目的が異なります。
企業は、アイデア段階から、製品・サービスのリリース、さらに市場拡大から事業拡大まで、各投資ラウンドで異なる種類の投資家から資金を調達します。これにより、企業は資金不足を防ぎながら、各成長段階に応じた資金以外のサポートも受けることができます。投資家からすると、企業の成長に伴って自分たちの投資がどのように進展するかを監視することができます。

投資ラウンドの順序

▲投資ラウンドの順序

2.各ラウンドの特徴

2-1.プレシード

プレシードラウンドは、企業がアイデア段階やプロトタイプの開発段階にあるときに行われる資金調達です。このラウンドでは、主に創業者の自己資金や友人・家族からの資金提供が一般的です。投資額は比較的少額で0.1~0.5億円程度で、その資金はアイデアの実現可能性の検証、初期の市場調査やプロトタイプの開発に使われます。
プレシード段階の企業は、まだ市場に製品を投入しておらず、市場フィードバックを得るための実験的なプロジェクトが中心です。この段階の資金調達は、企業が次のステージに進む基礎を築くために重要であり、資金調達の可否は、投資家が企業のビジョンに共感し創業者の能力を信頼してくれていることに大きく依存します。

2-2.シード

シードラウンドは、プロダクトやサービスが初期段階から市場に投入される前に行われる資金調達です。このラウンドでは、個人投資家であるエンジェル投資家やチケットサイズ(投資金額)の小さなベンチャーキャピタル(以下、VC)が主要な投資家で調達額は0.5~3億円程度です。その資金は、製品開発、マーケットフィットの確認、初期の顧客獲得活動に使用されます。
シード段階の企業は、初期のプロトタイプを市場に投入し、顧客からフィードバックを得て、製品を改善し、市場に適応させていきます。また、この段階で企業はマーケティング活動を強化し、初期の顧客基盤を築いていきます。

2-3.シリーズA

シリーズAラウンドは、企業がプロダクトやサービスを市場に投入し、一定の市場フィットを確認した段階[PMF(プロダクトマーケットフィット)]で行われる資金調達です。このラウンドでは、VCやコーポレートベンチャーキャピタル(以下、CVC)が主な投資家で、調達額は2~5億円程度です。その資金は、主に製品開発の強化、マーケティング活動の拡大、営業チームの強化に使用されます。
企業にとっては、シリーズAがはじめての本格的な資金調達であり、このタイミングで、金融機関からも資金を調達する企業が少なくありません。この段階での資金調達により、企業は成長を加速させ、市場シェアを拡大していきます。

2-4.シリーズB以降

シリーズBラウンド以降は、企業がプロダクトやサービスを市場に投入し、さらなる成長や市場シェアの拡大を目指すために行われる資金調達です。このラウンドでは、チケットサイズ(投資金額)の大きなVCやCVCが主な投資家となり、調達額は5億円以上です。その資金は市場拡大、チームの拡充、IPO準備に使われます。
シリーズB段階以降の企業は、すでに一定の市場シェアを獲得している状況であり、新たな市場に進出することや、競争力を高めるために、資金やリソースが必要です。また、……


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